あなたへ……


生きてゆく意味について問われたなら
私はすぐに「あなた」と答えるだろう

あなたがいなければ
生きてはいけないほどに
あなたはもう
私の一部なのだから


なのに――

愛するがゆえ、と
苦しげに呟いて
あなたは時々、私を遠ざける

寒さも痛みも悲しみも
分かち合うことを
あんなにも強く誓ったというのに……


女は――
薄情なまでに
すべてを捨てられる

愛するがゆえに


女は――
何にでも変われる
悪魔だろうと天使だろうと

愛するがゆえに


女は――
何処までも落ちてゆける
汚れることも厭わず
命を捨てることも恐れず

愛するがゆえに


あなたは覚えているだろうか

私の魂は
常にあなたと共にあるのよ、と

いつもそっと
あなたの魂に
寄り添っているのよ、と

私、いつか……
いつか言ったよね

あなたは
あなたの信じる道を生きなさい

そしてどうか
どうか忘れずにいて

あなたと共にその道を
歩くことこそが
私とって何よりも
幸福なのだということを




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<ちょほいとヒトコト>
『銀漢茶館』様へ、サイト開設1周年の記念に贈った作品。
実はコレには元ネタがあったりするのだけれど、森雪から古代進への想いとしても成り立ちそうだな――なんて思いまして、改めて書き起こしたものだったかと思います。
私、実を言うと「2」の雪に対する古代君が、どうしても苦手なんですよ。
なわけで――。「言ってやったよ!雪の代わりに言ってやったさ!」そんなカンジですかね?(爆)